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運営:八王子・立川の上田洋平税理士事務所【会社設立・資金調達・起業支援の専門家】

キャリアアップ助成金とは??

<キャリアアップ助成金>がよくわかる!

助成金の王様!- 助成金をメジャーにした影響力!!

 毎年多くの助成金が出てきますが、登場してからの申請受付の継続期間、助成額の大きさ、1事業所当たりの申請数の上限だけではなく、キャリアアップ助成金を申請する企業の数、それら申請企業を支援する社労士事務所などの多さなど、キャリアアップ助成金ほど認知され活用された助成金は今までになかったと思われます。

 今まで助成金の申請をしたことがない方でもキャリアアップ助成金を耳にした、キャリアアップ助成金の案内や支援をするという類の案内FAXやDMが会社に送られてきた…、ここ数年になってからそんな経験をされている方が多いのではないでしょうか?

 ここ数年前から、その様な経験や実際に勧誘されることが多くなったのは、時代背景もあるとは思いますが、やはりキャリアアップ助成金の登場が大きく影響しているのだと思います。

 「最大1550万円の助成金受給が可能!」といった謳い文句のFAXが弊社にも何度か送られてきました。
 
 それも同じところからではなくい%1つかの社労士事務所やコンサル会社から。

 webでも有料無料の助成金セミナー開催を見かける、セミナー勧誘のメールが届くことなどはもはや茶飯事です。

 最近ではさらに踏み込んで「〇〇助成金の申請受給に特化した研修!」とか、ついには社会保険労務士が士業向けに「助成金ビジネスで1億円以上の売上を達成できる助成金コンサル養成セミナー 第〇期生募集の説明会開催。説明会参加費用5000円のところ〇月〇日夜23時59分までの申込者に限り2000円に特別割引!」なるものまでかなりの高額で開催されるなど、一つの助成金ビジネスが形成されていることに驚きを隠せません。

どんな助成金? – 手引書を解体 !

 そんなに魅力的なメリットのある助成金ならば、予算がなくなって締め切られる前に自分も申請しないと損するのではと少し焦る気持ちが湧いてくるものです。
 
 またその一方で、「楽にもらえる助成金なんてないだろう」「おいしさに比例して大きなひっかけや落とし穴があるのでは?」と穿る気持ちもでてくるものと思います。

 キャリアアップ助成金のいったい何が、どんなところが他の助成金と違うのでしょうか?

 まず最初に、キャリアアップ助成金のご案内マニュアルを覗いてみることにしましょう。

 キャリアアップ助成金のご案内は、他の助成金の要領よりも倍近く分厚いです。
 
 目次は大きく「1概要」「2各種コース」「3申請に関する留意事項」の大きく3部構成に整理されています。

 なお、キャリアアップ助成金に限らずどの様な助成金であっても、必ず目次を真っ先に見ることをお勧めします。
 
 目次は、その助成金の構成や複雑さなどの全体像を把握できる最も重要なページです。
 
 キャリアアップ助成金の目次をここで敢えてそのままに記載します。

目次に注目すると見えてくる!

 キャリアアップ助成金のご案内マニュアルの目次は以下のような構成になっています。
<Ⅰ.共通>
1 キャリ%8アップ助成金の概要
2 キャリアアップ助成金を受給するに当たって
3 有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドラインについて
4 キャリアアップ計画について

<Ⅱ.各コース概要>
1 正社員化コース 
2 人材育成コース 
3 賃金規定コース 
4 健康診断制度コース 
5 賃金規定コース
6 諸手当制度共通化コース
7 選択的適用拡大導入時処遇改善コース
8 短時間労働者労働時間延長コース

<Ⅲ.その他>
☆キャリアアップ助成金 対象労働者整理表
1 支給申請
2 留意事項
3 よくあるご質問

有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドライン
都道府県労働局一覧

 有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドライン・・・・・・・・・・・70
都道府県労働局一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72

となっています。

 キャリアアップ助成金と謳いながら、中は大きく8つの助成金に分類されているようです。

 コース毎のボリュームをみると、コースによっては更に分類された助成金が含まれているように思います。

 つまりキャリアアップ助成金は、純粋な一つの助成金の名称ではなく、雇用に関するきわめて類似した何種類もの助成金が一つに整理された助成金で、そのためにこれほど分厚い「ご案内」になったのかなと大凡察しがついてきます。

 要するに「キャリアアップ助成金」を申請する…というよりも、「キャリアアップ助成金の中の〇〇〇コース」や「キャリアアップ助成金の中のxxxコースの△△△」を申請する、という考えが近いでしょう。

 申請するのはこの中の一つということではなく、該当するコースがあって申請条件を満たしていれば複数申請をしたり、経時的な段階を経て幾つか申請することもできるため、ステップを効果的に踏んでいけば幾つかの助成金をキャリアアップ助成金だけで受け取ることができる。

 キャリアアップ助成金の大きな特徴でありメリットになりうる要素が早速一つでてきました!

 これは他の助成金ではあまり目にしません。

キャリアアップ助成金のメリット1つ目はこれ!!

 通常、助成金は種類が異なれば、細かな申請条件や提出する書類などが、全く別物と言ってよいほど違ってきます。

 同じ助成金でも単年ごとに募集開始をする助成金も然り。

 名称が同じでも年度が変わり新たに募集する助成金は逆により注意して案内に目を通さねばなりません。

 
 助成金の経験がある方は周知と思いますが、要綱をまた読まなければならない苦痛、申請準備の苦労、取組期間の煩雑さ、実績報告書の作成など様式がまた別物で以前の助成金のものが使えない等々、かなり辟易するところではないでしょうか。

 キャリアアップ助成金という名前にパッケージ化されているということは、コースが違っていても基本的な申請条件が多くの部分で共通化されているということ。

 他のコースも申請する際にまたゼロから読んだり準備する必要がなく「前と同じ」ものやことがたくさんある。

 時間もお金も大きく節約できます。経験も活きます。

 何より「ご案内」の目次の始まりが<共通>と謳われているのですから。

 そして、似通った何種類もの助成金で構成されているキャリアアップ助成金が、単年ごとに期間を区切って申請受付をしているのではなく、数年前から通期通年で受け付けていることもまた、一つのコースで助成金を受け取ったら、その受給資格をもって他のコースに連続で申請できることを、申請者の申請に伴う負荷をきるだけ軽減できるようにと配慮しているに他ならないからではないかと思います。

 目次<共通>の「4 キャリアアップ計画について」からも、コースによって計画の立て方の指南や様式が丸ごと異なることはなく、多くの部分で共通しているからこそ<共通>に計画のことが記載されています。

 他の助成金にも計画書の作成提出はよくついてまわりますが、決して楽ではないと思います。

 それが、この助成金の中の他のコースの助成金を2つ目3つ目と申請をする際に、コース特有の該当箇所だけを新たに作成すればいいと言うのは、負担を大胆に軽減できるありがたいものと感じます。

 このメリットは要するに、会社によっては段取りさえうまく組んで取り組めば、負担を低減できる上に連続的に申請、受給できるように助成金がパッケージ化されていること。

 表現は悪いですが、見る方によっては「金のなる木」なのかもしれません。これだけ長期に亘り活用されている理由の一つと言えるでしょう。

 
 次回もキャリアアップ助成金のご案内を読み進めながら、本助成金をわかりやすく解説し、その特長やメリットを分析していきます。

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